フェンリル

ふぇんりる・すとぉりぃ

『フェンリル、屋根上でノリコからレイの出自について聞く』 それはある、レイの寝静まった夜のことだった。 俺も寝ようとしてたんだが……。 「リル〜、ちょっと来て」 ん?何だぁ?ノリコ。 「話したいことがあるから〜」 ………明日の朝に………レイに聞かれたく…

ふぇんりる・すとぉりぃ

『フェンリル、レイによって人間界での自分達の姿を知る』 いつだったかは忘れたが、俺が尊家のソファを独占していると、レイが上から覗き込んできた時がある。 「ね〜、リル〜?」 ん?何だ?おりゃねみ〜んだから放っとけ。 「リルって、確かフェンリルが…

ふぇんりる・すとぉりぃ

『フェンリル、散歩の後でノリコに疑問を聞くも空転』 しっかし、考えてみれば不思議だよな。何で人間共の中で、レイの思考だけは分かるんだ?言葉は誰のでも理解できるが、考えはそうも行かねぇぞ?まぁ最初のうちは分からなかったが………。 レイもレイだ。何…

ふぇんりる・すとぉりぃ

『フェンリル、散歩に連れて行かれる』 「さ、いこっか」 っつぅ〜〜〜、何度もやってることだが、何っつー屈辱的な姿だ!ロキのヤローにはぜってぇ見られたくねぇっ! 首輪をつけられ、鎖で繋がれてそこらのワンちゃんよろしく仲良くお散歩だぁ?っかぁ〜〜…

ふぇんりる・すとぉりぃ

『フェンリル、逃亡に失敗し名前を付けられる』 ………あぁもぅ性に合わねぇ!兎も角、こんなところからはオサラバしてや…………うわっ! 「わんちゃ〜ん!」 だ〜か〜ら〜俺は犬じゃねぇ!つーか離せ!首に腕が絡まるっ!また死ぬ……… 「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ…

ふぇんりる・すとぉりぃ

『フェンリル、人間に拾われる』 「わー、こいぬだー」 ………ん?なんだこの声は。どっかの神族のガキか?狼と犬の区別もつかねぇたぁ………くそっ、目がよく見えねぇ。 「かわいー」 浮遊感。 おいこら持ち上げんな俺様を誰だと思ってやがる!てかどうして持ち上…