いんふぉ

このサイトは、管理人である猫山優が自由気ままに書き列ねたりした小説や、小説にならない短い文章、更に曲紹介なりなんなり色々やっているテキストブログサイトです。 分類についての簡単な説明をば。 『雑記』:日記や日々つらつらと感じたこと。現在はmix…

『LunarLune』

古めかしいラジオの アンテナを月に向け 周波数を合わせたら 響く外れた声 『Let's Play da game. 捜し物を見つけに行こう。 電波の届く限り 遠くに』 数字が全て変わる日 太陽は月に出逢う 縋り付いた糸は 鼓膜をまた焼いた 蒼き月の地で はぐれ兎は 祈りの…

愛しているなら、キスを下さい

背中は威圧 顔を見せない威圧 触れることの叶わない 絶対的な隔絶 目を合わせないのは 後ろめたい感情があるから あぁそうだよ すべては貴女の思うがままに 縋る糸なんて 先がなかった 元より糸には先がない 握ったもので安心していた ねえもしも まだ貴女が…

『影絵・暗い指数』

手影で描いた鳩が 障子の空を飛んでいく 遠ざかる影に伸ばした手は 解れた繊維を破くばかりで いつぞやの虚像を 今日までずっと抱き留めて 明日もずっと抱きしめて いつかはすっと抱き崩して そのままざっと泣き崩れて 白い窒素が揺れる胸が 安易な熱を求め…

『瀑布』

穿て 幾度も 幾度も 幾度も穿て 愛を 怒りを 激情を以て穿て 堅固な妄執を 幾多の時を経て 柔和な指向へと 変じさせることを願い 穿て 幾度も 幾度も 幾度も穿て

永劫に殉じて

千切れた両腕が爆ぜて夜空を彩る花火になる 首から上を無くしたまま歌う亡霊 「さよなら」と共に背を裂く捻れた羽 燃えさかる炎は全て炭どころか灰塵に変える 天使は浄化を笑い 悪魔は不浄に怒る

『チラリズム至上主義』(元ネタ、あなただけの曲作ったー)

脱げばいいってモンじゃない 大きく輝く卑怯(ケガレ)の二文字 心のブログ今日も更新 とっととくたばれPTA チラリズムこそ本能! チラリズムこそ本能! 地面に描いた地獄絵図 びっくりするほどユートピア 手枷足枷かなぐり捨てて とっととくたばれPTA …

『グッバイマイセルフ』

例えるなら躊躇0の刺殺劇 見る必要性を問うて説く 数学者は一つの答えから幾つ 経過(プロセス)が出来るか競う振動数計測 あの震えるガ(或いはグ)ラスのように 先の見えない黒髭 喜ぶのはサディスティックワールド。惑えよ未来 憂えよ今生 そうして光を生み…

何処唄

歌え 天へと届け 酔ったようにふらふらと揺られ はらはらと布をはためかせながら 子瓜、獣、虫は今何処か 私の身を喰らうのなら 骨すら残さず平らげよ それで繋ぐのならば 命の歌よ それで繋ぐのならば 命の在処よ 歌え 遠く響かせ歌え 音と恩を違えて 涙は…

『いらない』

いらない 鼓膜も 三半規管も 拙い指も 痺れた腕も 仲良しな足の指も 暴力的な脚も 鈍い舌も 声帯も 虹彩も いらない 何もいらない

『言えなくなった言葉達に』

差別という言葉を禁止したら どれだけ気が楽になったことだろうめくらましか めくらがましかだけど罪は此処にはない 六弦と四弦と鼓の銃は ゼロワンで耳元で 今日も無罪を叫んでいる握る指を そのまま切り落とせたら

Summer Vacation(CU mix)

『海日和』 パンフを楽しそうに 見つめはしゃぐ子供 無理もないけど 少しは外を見たら? 行き先はパンフにはない 車で軽く三十分 さぁ 海へLet's Go! トランクに詰め込んだ 今日の予定 後部座席で溢れかえる 後続車両は 友の家族達 同じ様子に苦笑を漏らす …

ミラージュ・レジデンス

『秒刻の平行世界』 ぱらぱらと降る 鏡の断片 腕を足を狙って 映すセカイはここじゃない 気付いて手を伸ばし 強く握りしめた 砕け散った鏡は 僕の回りを飛び回り 僕の居場所を変えていく 火山吹き上げる火のセカイ 突然割れた地面に 僕は飲み込まれ 深き水中…

月雪に舞う花のように

『雪の日に』 振り返れば足跡 僕のあとをつけていく どこまでもついていく 雪隠れの太陽は 透かした光で暖める 冷たい氷を暖かに 諸羽根 地面に描いた翼の上 寝転がったら 空の下を飛んでいる気分 起き上がって 気持ちを遠くに飛ばす 話したいな 喋りたいな …

Micro fin

『感情、環状道路』 信号街の夕焼け ハンドルを握る手を緩め 逆光に顔向け 赤くなれない光が 蝶になって左右上下 止まり木は遥か先 電話越しの催促の声すら遠のく 緩やかな振動 不快な振動 車の時は止まったままだ やがては空に紫が混じる 信号の色を映した…

Be Proud

『World』 まっさらな世界 初めに描かれたのは 何だっけ? 最後に描かれたのは まだ分からない 一つ分かること 最初と最後の間に 私はいること 私の前には 何人もの人がいて 何匹もの蝶が 幾つもの緑の中飛んでいて 数えきれないほどの命があった 私の後にも…

Love Magic

『A magicgl girl』 光に混じり込む闇 闇に溶け込む光 それらは互いに折り重なって 私の体に伝えてくる 頷く度に震える心 いつもの事だけど 永遠に馴れる事はない あの不思議な感覚 ――古き戒めを捨て去り 新たなる生を授けよ!―― 闇が私を包むと 光が私を変…

『雪華愛でる者は呟く』 誰を恨める? 誰を憎める? 何も産み出さず 全て消し去る意識に 身をやつしし者よ 恋と愛に身を焦がし 時が隔てた無情の壁を 越える翼を得るために 凍てつく水面に投じたものを 一体誰が嘲笑(わら)えるか? 皺枯れた声で呟く呪詛に …

Narcissus at Oasis

『仄』 足元に花が咲く 一足ごとに花が咲く 闇に沈んだこの場所で 一足ごとに花が咲く 風が吹く 帽子を飛ばす 帽子は蛍になり 私の道標になる ひらり 頬をかすめて 花びらが飛ぶ 水仙の花びら 闇に消えた場所から 闇が消えていく 薄らいでいく ぼんやりと ――…

CURUS

『Star seeker』 暗闇に星一つ また一つ 掴もうと腕を伸ばしては 限りある射程を恨めしく思う どこまで続く星の線 それらは私を取り囲んで 蛍のように煌めいて 何かをぼそぼそ喋っている 足場は無限自在 思うままに縦横無尽 溢れた欠片を避けながら 蒼紺色の…

smile

『水玉ドロップ』 水玉ドロップばら蒔いて 見える景色をカラフルドリップ 月の輪だらけの世界には たくさん太陽あげたいな 水玉ドロップまた一つ 落として今日もロジカルトリップ引っくり返った青と白 頭に星がくらくら浮かぶ 手を繋ぎたくなって 覗き込んで…

heaven above

『空見上げて』 手放して尾羽 雲の上に一つ 蒼空の最中 何処へ向かうのかい? 頬を撫でて風切り 意思持つも持たぬも 天の上では 皆同じもの 降りてきて天使 貴女は私を 連れていってくれるのでしょう?蒼き星の蒼へと 掌から飛び立つ 白き鳩は 真っ直ぐに向…

Tangerline Stream -The catastrophe-

『かつては都の遺跡にて』 栄華の名残 水面に映る石の壁 苔は水を伝って張り付く 絵本を読んでみようか 絵を重ね合わせれば ありありと浮かぶ 何人の人がこの道を通り 何人の人がこの場所に住み 何人の人がこの場所を去ったのか寂寥 寂寥、何処へ 飛ぶもの、…

super highway

『遠く』 手招きして阻まれる 柔かいガラス戸に 手を突っ込んでは離して 誰もそこにはいなくて 後ろのものを前に求めて 前には誰もいないのに 遠くにあるものだと思い込んで

Reflection Into the EDEN

『水中神殿』 青と緑が 入り混じる深い 深い水底(みなぞこ) 泡沫は弾け 弾け産まれた泡沫は 集いて結ぶ 冷と暖 組してEDEN 頼りなくも光は 苔蒸した地面に反射して 聖堂をくまなく照らす 揺らぐ光に 反射され映るは 幾億の時を経て 揺らがぬ存在

ZETA〜素数の世界と超越者〜

『Logicastle』 森の呼び声 言葉で出来た城 『鍵』の葉っぱを重ね入る 螺旋『階段』 昇るのか落ちるのか 私はアリス 振り回されるだけのアリス 切り刻まれた孤独 数え重ね加えると またさらなる孤独 或いは孤独と孤独の埋め合わせ 呼び声はどこから? 水で出…

One More Lovely -after hours-

『心は笑っていたいから』written by 故問い悲しい顔や 苦しい顔は 君や僕には似合わないだから笑顔悲しくても 苦しくても 心は笑っていたいから心が泣いたら 体も泣くから 体が泣いても 心は笑っていたいから

ZETA〜素数の世界と超越者〜

『数の城とP』 灰褐色で塗り固められた壁 冷たき石の吐息 石畳から拾い上げたピース 鉤つきの棒『1』 てを逆に読んで『2』 柔かいEを逆向きにして『3』 城門の隙間に填め込んで出た 賽の対となる『5』 掛け合わせて増える数は 上に昇るけど先には進めない 足…

路男

『我』 路という字は。 各々の足と書く。 そして路は。 未知と読みが合同である。 男は田を背負い。 力の元に生きるもの。 己を知る路。 己が生きる男。 併せ我。 我を貫く。 我に猛る。 我は叫ぶ。 鬼と云う魂。 土くれではない。 集えど塊にしか成りえない…

STAR FIELD

『夢見が丘の宇宙』 白星にお祈り 夢見が丘の恣意 輝く腕輪 ダイヤルは8を倒して押して 手袋にお飾り 夢見た丘を不意 空向ける背 流星を探した霜降る夜 合わせた両手をほどいて 天に向けて広げながら 瞼を静静降ろすと 闇の中に幾千の光 オービタル旋回 誰し…