2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

猿の経

『民に告ぐ』 民よ! 貴公らは気付いているか! 我々の同胞(はらから)は 取るに足らぬ事からいがみ合い 俗世の虚光の犬と化し 軽薄たる極彩色に身を包み 黒き肉塊に変じている事を! 民よ! 貴公らは覚えているか! 我々の父母の生きし時代は 燃え盛る陽(ひ)…

CaptivAte〜浄化〜

『草原の夜明け』 星々はいつの間にか消えてしまった 薄れゆく闇 土に汚れた手で 瞼を擦りながら 幾度と蘇る 天の支配者の気を受け 傷だらけの足で 今日も立ち上がる さぁ、出発だ

赤い鈴

『戰』 赫は俗悪 全てを裂いて離して散らし 溜る 無知は暴力 保てぬ足場は崩れ 結ぶ首 迷走する崇拝 暗闇の中で失う 輪郭線 畢竟的結末 明に出て人は 失いし物の巨きさを知る 嘗て得た物は 得る事を望む物は 凡て 凡て灰の中へ

Yes〜free flower〜

『時計盤から飛び降りて』 時計盤の上で 針から降りて 地面に描かれた文字を 足でなぞってみた 遠雷 フィルターが掛かったように 角が取れて 響くのが残響ばかり あちらこちらの空に 浮かぶブラックホール 消えゆくブラックホール 金属が軋む音 紡いだ言葉が…

蜉蝣

蜉蝣は 私の手の上で 留まることを知らずに 飛び続ける 身を捧げる相手を探すために 飛び続ける 9 6 2 5 4 8 1 7 3光の粉を時に変えて 輝いたまま飛び続ける 時の輪の中で 与えられた使命と 己の望みのままに 時の輪から外れた僕らは その様をただ眺めるだけ…

駱駝の船

面舵 駱駝の船 月光の降る夜の幽霊船 曲がり角から何を伝えて ホライズンに逆光 浮き鯨の重低音 二重虹の再現に 今日も余念がないらしくて 破れたマストを張り直して 帆無し舟はどこへ行こう 梶無し船はどちらへ行こう 潮の流れに身を任せてみて ランプ・蝋…

Peaceful Imitation

Bestじゃない。 Goodじゃない。 Badだけれど、 Worstじゃない。 外れて見えるのは錯覚で、 僕らはいつもその上にいる。 外れて見えるのは幻覚で、 影はいつも手を伸ばしている。 レジスタンスの真似事を、 大袈裟に電波に乗せて。

『遮断機』

放射状に広がる道路を 一纏めに束ねるように 線路が通る かぁん、かん、かぁん 足止めに舌打ちする 鉄の塊を尻目に 鉄の蛇は線路の上を滑っていく 先に見える風景を 覆い隠しながら

のんたいとる

あえて、 打ち立てられた概念の全てを、 嘲笑ってみたいな、と。 僕が詩に刃物を用いるのは、 それがわりと『狂気』のシンボルを帯びるから。 狂わなきゃ何も嘲れやしないから。 人は割りと正常であろうとするけど、 僕は一度狂ってみたいと思う。 自分が自…

のんたいとる

そもそも罪と罰の根拠は? 罪と言う仮定上の存在を罰によって実体化させる行為、それをおこがましいと言わずして何を呟けるのかね?

のんたいとる

火は全てを浄化するって どこかの小説で言ってたけど 果たして本当かな? ただ汚い灰が残るだけじゃない

flowin'(未完成)

夢の三番沿いに 宙に浮いた足でお散歩 背に映る万華鏡 見てはいけないよ 見たら連れ去られてしまうから

のんたいとる

皆煽りたいだけなんでしょ?

笛吹きの声で

ボロボロの人形が 今一度動き出す 薇を 逆向きに巻いてね ほら カーニバルの始まりだよ 意識が砂に落ちる前の 最後の輝き 懐かしさを小石に託して 子供の手に委ねようか

雪の思い出、今は無き国を想う

いつか見た世界。 綺麗だと思う心は、時と共に掠れていく。 この俺の後ろで舞い散る雪すら、日常と化した今では情緒の欠片すらない。 「……こんなに、儚いのにな」 寒風が吹く。 服を大きくはためかせながら、肌と布の隙間を通り抜ける。その氷に撫でられたよ…

spiral galaxy -L.E.D. Style Spreading Particle Beam MIX-が出来るまで-Phase 8-

「お……?」 あ……オレ……ここで死ぬのか……?いきなり……刺されて……? ヤバ……視界……が……。 光が薄れていく視界の中、最後に映ったのは――凍ったような表情で涙を流す、スケイプの表情だった……。 ―――――――――――――― 目を開けると、そこは暗闇だった。 上もない。 下も…

ノスタル描き写し

誰もいない学校。 窓から見える教室は、 机が逆さまに並べられていた。 桜の花びら、幾束。 ピアノが聞こえてきそうな学校を、 ピアノの音を聴きながら歩く。 01上に記された、 過去の音を。 桜の花びら、幾束。 春一番はもう吹いた。 春二番ももう吹いた。 …

燕を横切る桜並木を眺めて

満開の桜並木に ゆっくりと身投げしてみたい 花弁が体を 精一杯押してくれる気がするから 目の前が見えなくなるほどの 一杯の花弁を 五体の全てで受け止めたい はぐれた迷子の花弁も 地球に比べると 余りに小さい掌で そっと ぎゅっと

spiral galaxy -L.E.D. Style Spreading Particle Beam MIX-が出来るまで-Phase 7-

愉快だった。 面白かった。 高揚感があった。 まさか奴も――俺と同じ体質だったとはな! 「へっ……そうかい!」 奴も気付いたのだろう。今目にしている相手が、己と同類であることを。そして、真の汗で彩られる宴の準備が、たった今整ったという事も――! 「だ…