2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

最果ての空

剰りにも 明るすぎた 剰りにも 暗すぎた 嘆くような 言葉を 幾度となく重ね 手を伸ばしては また引っ込めて 誰か 誰か救いの手を ハローハロー この声が聞こえるなら 誰か救いの手を ハローハロー

盲目の兵士

盲目の兵士が 銃を構え歩く どちらに向けた銃口に ピントを絞る力はなくて ただ射線上 ただ直線上 当たるものを破壊せんとするのみ けれど決して 引き金は引かない 引いたときに 命はないのだから

たこ焼き日和

最近の自分のお気に入り。それが新秋津駅の屋台のたこ焼き。 六個で二百円と言うわりとリーズナブルな価格で関西風(やや形が崩れているときがあるとはいえ)なそれ。 大体サラリーマン帰宅時間に合わせているっぽい。辛子マヨが中々美味しいからついつい買っ…

Echoes

『春のパフューム』 冬運ぶ風が 帽子を飛ばす昼前 薫る梅 マスクを外して土 麻痺していた鼻が 捉えた幾つもの軌跡 塗り替えられていく 明日が昨日に 未来が過去になるように 掌に乗った花弁に そっと顔を近付けてみる 雪解けの香りがした

のんたいとる

星と願うならを耳にしながら、何気なく見上げた空は黒と紺。 自分の目が盲したわけじゃないから、雲隠れかな。あと周りが明るいせいか。 夜空には星が欲しい。 一等星であれ、六等星であれ。 在るだけで空が締まる。 風景として収斂する。 ただ広がるだけの…

星と願うならを耳にしながら

一日一景

『ぼのぼの』 まだぼくが 白かったあのとき 炊飯器からは 白いゆげが立ち上って 味噌のかおりが 鼻をくすぐって エプロンをつけた 母が台所にいた あたたかな 音楽がきこえて あたたかな 話がおわって あたたかな 声がひびく 多幸な日々に 焦がれを抱く今