Kiss me good bye!


『1/1』


コンクリートの闇に
呑まれてしまいそう
街灯を頼りに歩く
私は黒色の蛾


無機質な風
交差する交わらない光
振動したままの鼓膜
崩れていく体



窓を開け放っても
そこに見えるのは
切り取られた水色の空


トランクケースに
詰めるのは
夢の世界に必要な
現実世界の必需品


アラームの音
さぁ、出発
私を縛る鎖が
ほどけるその間に