αρχη


『ミラーハウス』


鏡に手を触れたら
別の世界に行けそうで


鏡に背をつけたら
やや波立つような気がして
そんな気がして


迷い込んだ
銀色の無限回廊
僕じゃない僕だらけの世界


僕に似た一人に
問掛けてみる
「君は誰?」


彼は笑いながら
僕に問掛ける
「君は誰?」


誰も知らないから
誰も答えられない問題を
二人の僕は考えていた