Dreams in the night


『傘待ち人』


目を覆う雨の日に
草原の丘上に
ひとり


寒くないんだと
強がって
膝抱えてた


一人の方が楽だと
自分に言い聞かせて
腕の力を強くした


嘘を剥がすのは一瞬
打ち付ける雨粒を
退ければ良いだけ


本当は待っていた
誰かが
傘を差し出すことを


本当は知っていた
誰かが
自分を探すことを

周りだけ
途切れた雨




………ほらね