「空気みたいな人になりたい」


僕にとって空気というのは、
『いてもいなくても変わらない、別にいなくても支障のない存在』
と言う認識しかなくて。
居なくなってみんなが苦しむ、そんな考えも無かったわけで。


自分自身について考える時、自分の願いって何だろう?って考える事があって。その度に考えるんだけど。
多分、自分の願いはこうだ。


『全ての人に忘れられたい』


自分が『空気になりたい』と思うのは、自分と言う存在が大嫌いだから。自分は他人の迷惑にしかならない、という思いがあるから。


自分が他人の迷惑にしかならないカスに過ぎないなら、いっそのこと自分なんか居ない方がいいんじゃないの?いや、


自分の存在なんか、この世界に無かった方が良いんじゃないの?


――このくらいの事を思ったりする。
この世界のありとあらゆる場所から自分の存在の痕跡を消してしまいたい。そう願ったりもする。
だから『猫山優』とか『猫色』とか『nekokOneko』とかいった名義は、それに反対する自分の抵抗なのかもしれない。
自分の存在が消えることへの恐怖。それに恐れる本能が産み出した妄想の一つなのかもしれない。


最近、
『世界なんか、滅んじゃえばいいのに』
とか考えることがちょくちょくあったりする。原因はさておき、平然とそう考えてしまう自分の脳に、自分は驚くことすら出来ない。
こんなにもあっさり滅亡を望むことが出来るんだな、って。


日に日にカスになっていく、自分が分かる。
どうしようもない程にカスで愚図で薄のろで無能で馬鹿で阿呆で塵葛でしかない自分になっていくのが、それを食い止められない自分がいるのが。
最初からこうなのかもしれない。つまり、自分の存在なんてこんなものに過ぎなかったんだな、って。
ならいっそ、自分で自分を滅ぼしてしまってもいいよね?
自分で自分を終わらしてしまってもいいよね?


………最低の僕なんか。