あの雰囲気から浮かんだ詩。身分さの恋が愛に変わるとき、それは大概悲恋に変わる、との空想的戯言。
『氷湖、望月の夜に』
結ばれぬのが世の定めなら
常世の里で契りを交さん
誰が為の愛と知らずに他人は
己の価値をで異端を滅す
鉄架を外して死ぬるものかは
死ぬるは全て人の手による
幾度問われし故語り
我が回答が不正解
壁に語るが虚しさよ
傀儡(でく)に騙るが空しさよ
壊れし世界は誰のものかは
なおしがみつくが愚かさよ
その断末魔が怒涛となりて
我等を裂くを望むのならば
望月の照る湖の下
結ばるる事を願いて睡(ねむ)らん