その二


第二回は、僕と大して年が違わないという、日日日氏のものからこの作品を。



狂乱家族日記


オモロイ!と個人的には思います。ジャケ買いしてしまった自分を一瞬恥じたくなりました。
物語は、主な語り手である乱崎凰火(27)が街で堂々と食い逃げ行為をはたらく少女、凶華(20)を、彼女の目的地である自身の職場に連れていく所から始まります。そこで彼が上司に告げられた命令。それは、
「世界の崩壊を防ぐために、彼女と結婚し、仲むつまじい生活を送ってくれ」
ここから、凰火と凶華、そして風変わりな『子供』達との、愛と狂乱の家庭生活が始まったのです………。
この物語の見所は、やはり何と言っても凶華と凰火のかけあいでしょう。夫婦漫才としか思えないノリで、凶華の強烈な悪罵を皮肉の効いた一言で返す凰火。
そして各章の最初にある家族日記の抜粋文。時にシリアスもありますし、心に刺さる文もあるのですが、やはりギャグじみたところは笑えます。特に一巻の最初の凰火の文と、一巻の最後の凶華の文は必読指定したくなるほどに笑えました。


ちょっとだけ会話のネタバラシしますね。


凶華「人間には生物的機能的にいくらでも不可能があるが、この凶華様の辞書には不可能という文字はない」
凰火「よっぽど語彙が少ないんでしょうね」


なんだろうこの即答具合いは(笑)