2006-09-06 雨空と携帯電話 詩 雨降らす黒雲 やや肌寒い風 皮膚を爪でなぞりながら 消えてしまいそうな 自分の存在を 何とか保つワイヤレスの絆 距離≒心の隙間 再度繰り返す呼び掛けは 電子音によって途切れ 温もりを感じるのは 熱せられた電池から絶えてからいくつ 夜を過ごしたの? 日を増す毎に増えていく 「元気?今何してる?」 '不確かさ'が壊す 自分も、心も、愛もそれでも私は 貴方を愛して この薄ら寒い曇天の中 むやみに震える指で 貴方の証を 貴方の居る証を 求め続ける