era


『世界蓮』


古き時が
錆びて軋み
剥がれ落ちようとしている


終焉が訪れたと
目を覆うもの
喜ばしきと
手を叩くもの


全ては
時計が崩れし
砂塵に巻き込まれ


千切れ千切れ千切れ
時の断片と化して
消えて


大いなる母の幻は
時の零と壱の中へと
落ちてゆく


落ちし場所より
生え
伸びる蓮の蕾


開きて浮かぶ
蒼き球


新たなる御代の幕開け