El Dorado


『リトル・シュリーマン


朝焼けの見える丘
嵐の気配はない
鞄にしまい込んだ荷物を
肩に背負い


少年は旅立つ
羅針盤を眺め
止まった風を
切り裂いて


子供の頃聞いた
あまりに有名な御伽話
誰もが信じないものを
信じていた


根拠のない笑いも
呆れるような諫めも
彼を止められはしない
誰もが知らないから


見果てぬ夢を追い掛ける
彼はリトル・シュリーマン
目指す先は
御伽ではない黄金郷