ゲーム理論関係の空想


例えば。


今貴方と他の誰か(互いに犬猿の仲だと思い、殺してしまいたいほど相手を憎いと思っている人物)と、互いに銃口を眉間に突きつけ合っているとしよう。
早く引金を引けば良かったのだが、殺すタイミングを逸してしまい、互いに膠着状態が続いているとする。


何時間経った後だろうか、相手から提案があった。
「なぁ。わざわざ殺し合わずとも、互いに今臨在会わなければ済むんじゃないのかい。
互いに銃を下ろして、さよならしようぜ」


憎悪で消耗していた貴方にとっても、この申し出は魅力的だ。だが、もしそう油断させて相手が打ってきたらどうする?また、貴方自身にしても相手を殺すチャンスが発生することになる。
決断は心に秘め、互いの3カウントの後に、互いは行動するものとする。


この時、四通りのパターンが考えられる。


1.貴方・降ろす、相手・降ろす
2.貴方・撃つ、相手・降ろす
3.貴方・降ろす、相手・撃つ
4.貴方・撃つ、相手・撃つ


1.が互いにとっての妥協系だ。そしてこの場合の理想でもある。
2.は貴方の理想系。
3.は相手の理想系。
4.は互いにとって最悪な結末。


この時、貴方/相手として、簡易の損益一覧を作成してみる。生きる状態を5、一人生きる状況を10、殺されるのを-100としてみた。


1.5/5
2.10/-100
3.-100/10
4.-100/-100


さて、貴方はどれを選ぶ?
なお、交渉はこの場合可能とする。



――――管理人にも答えは出せません。疑念を持ちながらも、腕を降ろす勇気があればいいんでしょうか。たとえ馬鹿者と嘲笑されながら生を終えたとしても、それがいいんでしょうか。


多分、答えなど無いのでしょう。