Freezing atmosphere


『雪原の妖精』


砕ける氷は
幾千粒の涙


頬に触れて
白雪と化し


羽根の如く
氷原に落つ


蒼き風は
銀狼の背を撫で


地を駆れと
頻りに急かす


遠吠え
遠吠え達


雪原を
銀の風は走る


羽根は舞い上がり
空の彼方へとその身を捧げ


新たな妖精達が
天から遣わされ


その掌の上で
氷は砕ける