2007-02-16 世界をのぞむ家 曲詩 『空が灰色に見えた日』 兄が無言で帰ってきた 僕は手を合わせて出迎えた 母は兄を抱き締めた 愛しそうに抱き締めた 父は兄を抱き締めた 泣きながら抱き締めた 兄はずっと無言だった ただただ、ずっと無言だった 次の日、兄は出ていった 僕等はそれを見送った ただただ、見送った 遠くに見えたのは 空へと上る、煙だけ