bind


「『絶対的な契約』
銘打たれた紙に意味などない
燃やし破り捨ててしまえば」


恋と愛の狭間にいる
少女の林檎に毒を染み込ませ
君色に染めることを望むのかい?

頭上に浮かぶ木の板
ままならぬ体で
踊る様に気付かぬまま……
手の糸を手繰り寄せ


解れた糸を持つマリオネットは
自らの足で立つことを覚え
待つことを忘れ
幽玄の時を静かに刻み
有限の時に組み変えたまま
縛られることをまた求め始める
縛ることで満たされるのだろう………