掌と体の、宇宙
従える運命線は同心円
旋回しつつ近付ける錯覚
起動軌道Infinite
始動指導Destination
例えば指を斬り落として
虚空に浮かべたとして
そこにあるのは指でなく
ただの肉塊に過ぎない
腕を体より離し
回りを巡らせたとして
それが自由に動く代物でも
人はそれを腕と呼ぶだろうか
全てを識る事で得られる充足は
distortionハリボテ信仰
傷と嘘、待ち惚け新興
糧は消費してこその糧
従える運命線は同心円
旋回しつつ遠ざかる錯覚
誰は誰と名付けた
誰が誰と名付けられた
底知れぬ不安を秘め事
矛を矛
盾を盾
分ち分てぬ曖昧境界
思うままにならぬ存在を
抱え包み動き動き動く
掌の体、体の宇宙
運命線に無量の欠片