2008-03-04 空言の海 音ゲー詩 『八月の雨の日』 雨に濡れたくなかった 自分がその中に 溶けていきそうで 崩れていきそうで こんなにも 暖かいんだから 張り詰める力を 失ってしまいそうで 音が音で掻き消されていく その中で一人叫んでいる 私に気がついたの 私が気がついたの 築き上げた防波堤など 実際何の役にも立たなかった 逃げ込んだ先に 求めた場所など無かったんだ 私の理想郷は 一雨だけで消えてしまった 理想郷なんて初めから 無かったんだと知った夏の日