2008-12-21から1日間の記事一覧

アノヒノカゼ

『四月、桜花の下、十年後の再会にて』 桜並木立ち並ぶ 町の大通り 十年ぶりに歩く 思い出の桜 密かにつけた傷 眺め胸を痛めた僕は もうここにはいない あの時と変わらぬ声 後ろには 同じく変わった君 「暫く一緒にいないか?」 僕の誘いに 彼女は一諾 道は…

waxing and wanding

『月光舞、華添え』 現世の陰を映す 月―― 静かなる世にて 静寂を守るも 騒躁たる場にて 静寂はなし なればこそ神は 身を天に踊らす その美しき躰を 月光に煌めかせ 豊穣を祈りながら 身を晒す際 太鼓の音と共に 空に華が咲く 幾輪も咲き 咲いては散る 祭りに…