waxing and wanding


『月光舞、華添え』


現世の陰を映す
月――


静かなる世にて
静寂を守るも


騒躁たる場にて
静寂はなし


なればこそ神は
身を天に踊らす


その美しき躰を
月光に煌めかせ


豊穣を祈りながら
身を晒す際


太鼓の音と共に
空に華が咲く


幾輪も咲き
咲いては散る


祭りに静寂など要らぬ
月夜に、心のままに舞わん