『アメリカの女王』(Cymbals)

今までの曲語りを読んでもらった方は何と無く気付いているかもしれませんが、僕はメロディと同じくらい、歌詞で曲を気に入ったりします。面白い曲、悲しい曲、楽しい曲。
そんな僕が、思わず、「すげぇ歌詞だ………」と呟いてしまった曲、それがこの曲です。


メロディから紹介しましょう。
6/8拍子で刻まれるライドシンバルの音。ピアノの前奏の後、特徴的なベースが二回。三拍置いてブレイク。


そして土岐麻子さんのボーカルが入ります。スタンスタンという小気味良いドラムのリズム、安定したリズムでジャズ風ノリを作り出すベース、伴奏での主旋律のピアノとギター。メロディだけ聞いても、なかなかノリのいい、踊り出したくなるような良曲だとは思います。


しかし、この曲は歌詞が重なると風景が変わります。では、その歌詞の一部を紹介します。


『Here comes Queen of America
To punish all the barbarous
Here comes Queen of peace and freedom
Leading strong executioners』


ちなみに、この曲が作られたのは、丁度イラク戦争辺り。
皮肉です。おっそろしいまでの皮肉が歌詞に込められています。ここまで大胆に皮肉った良曲を、残念ながら寡聞にして他に聞いたことがありません。誰か知っていれば教えて下さい。


この曲をカラオケで熱唱してみたいのに………。