小説案その十三

『'Symbolics'』


冒険者、と言う職業がある。


或るものは、自らの鍛練のため、
或るものは、信じる神の教えを広げるため、
或るものは、生きるための糧を稼ぐため、
或るものは、神秘を自ら目にしたいことから………。


動機は様々だが、概して言えることは、
彼等は全て求めているのである。
己の欲するところを。


しかし、得るものも大きいが、失うものもまた、大きい。


或るものは命を、
或るものは名誉を、
また或るものは………。


ハイリスク且つ、ハイリターン。それが冒険者と言う職業である。


彼等もまた、そのような冒険者の1チームである。しかし、彼等には、他の冒険者には無い、ある特徴があったのだ。それは………。


その全員が、様々な意味での異端分子であった。


イスラ・ソフィー:野伏である彼は、出自の上での異端。
ベル・シェイン:学者である彼女は、思想の上での異端。
ウーノ・タイラー:盗賊である彼は、能力の上での異端。
エステラ・エナ・エマリエル:魔法使いである彼女は、存在の上での異端。
カコス・レイバード:剣士である彼は、立場の上での異端。
ウェスリー・ブルセラ:吟遊詩人である彼は、帰属の上での異端。


身体に、心に、様々な異端を抱える彼等が冒険の末に掴むものとは、果たして………。



キャラクター紹介


イスラ・ソフィー
種族:エルフ(チェンジリング)
職業:精霊遣い兼レンジャー
身長cm:189
体重kg:57
血液型:AB+
年齢:19(当人は十倍の年を答えている)
髪の色:ブロンドの光沢があるクリーム色
肌の色:白色と黄色の中間
瞳の色:蒼霜
好きなもの:静寂・平穏・光り物
嫌いなもの:差別・自分の存在・分からず屋
説明:「あんたなんて産まなければよかった。」そう親に言われた以上、この家にいる義理はイスラには無かった。幼少の頃から迫害されていたイスラにとって、自分がいた地域、いや世界そのものが地獄だった。
『取り替え子』の証である長い耳を隠し放浪する日々。そんな中、ふと立ち寄った冒険者の宿にいたウーノやカコスとの出会いが、その後の彼の運命を大きく変える。
だが彼等にも自分がチェンジリングである事を打ち明けてはいない。
その事を歯がゆく思っている。(実はベルには会った瞬間にばれているのだがその事を彼は知らない)
性格は少し陰気で怒りっぽく、大抵冷たい口調。それらは全て、寂しさの裏返しなのだろう。少し貧血気味でもある。


ベル・シェイン
種族:ヒューム
職業:学者兼神官
身長cm:162
体重kg:?
血液型:B-
年齢:18
髪の色:焦茶
肌の色:黄色系
瞳の色:焦茶〜黒
好きなもの:未知・探求・甘いもの
嫌いなもの:無知・思考停止
説明:著名な学者一家であるシェイン家の長女。
小さい頃に知識の神からの信託を受け、以来信仰の傍らに知識を追い求める日々が続いた。『神の頭脳』ウーノと並ぶかそれ以上の知識を元に数々の学説を立てるが、「説は出来たけど、実際に証明しないと成り立たないのよね。」と言うことで自らの説の立証のために冒険に出た。
ただシェイン家の血筋なのか彼女の頭が良過ぎるのか、その説には常任の信仰を尽く否定するようなものが入っている。
チェンジリングは精霊と何の関連もない』と言うものもその一つで、その説が正しいかを知るためにイスラと行動を共にする。本人曰く「だってイスラ、エルフの割に行動が人間っぽいんだもん。」
エステラとは友達関係。
性格は明る目。ただ自身の学説や知識の事になると周りの話が聞こえなくなる。少し厭世的なところもアリ。


ウーノ・タイラー
種族:ヒューム
職業:シーフ兼学者
身長cm:167
体重kg:62
血液型:O+
年齢:23
髪の色:ハ●なので無し
肌の色:黄色と褐色の中間
瞳の色:黒
好きなもの:綺麗な少女(幼稚園以上中学生以下希望)・有能な俺様
嫌いなもの:馬鹿・頭でっかち
説明:後に『神の頭脳』の二つ名を冠されるようになる策略家。
その知識は幾束の本にもまとめられると噂され、その知恵は天地をも一つに出来ると持てはやされた。そして何より恐れられたのは、思い付きを行動にして現実化してしまうその行動力であった。
しかし若輩であったのと、何より彼の悪癖である女性趣味の問題から、どこの国にも雇ってもらえないのが現実である。
「雇わないのなら、雇わざるにはいられないような実力を認めさせるまでだ。」として、幼少の頃からの付き合いであるカコスを誘い(拐い?)冒険に出る。
冒険者の宿でイスラと出会い、その後の行動を共にする。眼鏡愛用者。
性格としては、普段は陽気だが判断は冷酷。忠告は手厳しい。ベルと論争を繰り広げたりしているが、喧嘩ではないらしい。


エステラ・エナ・エマリエル
種族:ハーフエルフ
職業:魔導師
身長cm:156
体重kg:?
血液型:AB+
年齢:48(外見年齢17)
髪の色:翡翆色
肌の色:美白
瞳の色:紅
好きなもの:魔法知識・孤独・カコス
嫌いなもの:周りから受ける迫害・無知からの執拗な暴力
説明:古代魔術への道を探求しているハーフエルフの女性(年齢鯖読み)。
度重なる周囲からの迫害及び嫌がらせ、差別への反発から古代魔術を志すようになるが、その力の興味深さにのめり込み、周囲を気にしなくなった(最も、嫌がらせがなくなったと言うよりは嫌がらせをしていた人が別の場所に移ったと言った方が正しいが)。
人当たりは悪目だが、自分自身を理解してくれる人に対しては普通に話しかけてきたりもする。
ベルに誘われ、魔法研究の一環として冒険に出るが、冒険者の宿で出会ったカコスに一目惚れし、パーティに加わる。
性格は暗め。口調は淡々と的を射たことを言ってくる。恋愛は奥手。


カコス・レイバード
種族:ヒューム
職業:双剣
身長cm:187
体重kg:72
血液型:O-
年齢:23
髪の色:ブロンド
肌の色:白色と黄色の中間
瞳の色:茶色
好きなもの:優しさ・誠実・音楽・舞踏
嫌いなもの:束縛・権力・偽りの自分を求める目線
説明:長身細身の双剣使いであるカコス。
『ソードダンサー』の二つ名の通り、その剣技は強く、また美しさも兼ね備えていた。
しかし当人は趣味の一つとしてこの剣技を身に付けたのであり、それ故にこれで将来生計を立てていこうなどと考えてはいなかった。
結局のところ、将来については何も考えてはいないだけなのだが。
ウーノに誘われ(拐われ?)て冒険に出たことは、彼にとって良い契機となったのかもしれない。最も、その出自が後に大きな影響を及ぼすのだが………。
ウェスリーとは音楽のことで話が合う。
性格は実直、かつ「何とかなるさ」が口癖。努力家としての一面も。特技はステップ。


ウェスリー・ブルセラ
種族:ヒューム
職業:吟遊詩人兼重戦士
身長cm:171
体重kg:70
血液型:A+
年齢:16
髪の色:黒色
肌の色:褐色
瞳の色:黒〜闇
好きなもの:音楽・平穏・描くこと
嫌いなもの:無用の騒動・意味のない理屈・話し下手な自分
説明:メンバー最年少であるのにも関わらず筋力はパーティ一高い吟遊詩人。
旅人の家系に生まれたウェスリーは、両親との旅の中で各地の伝承・伝説などを吸収し、歌う技術と大剣を操る技術を身に付けた。
しかしながら歌う時と戦う時以外は無口と言うか無言である。16歳になり、「早く親から自立しなければ」という思いから冒険に出た。
以前の旅の際にイスラの家に世話になった事があるので、イスラに対しては頭が上がらない傾向がある。
性格は鈍感で朴訥。喋るとどこか語尾がおかしい。真面目君。