小説案その十五

『世界一可愛い特殊部隊隊員』


恋は盲目、と言う言葉がある。
他人に恋をすると周りが見えなくなるという諺だ。
周りが見えない、というのは決して失明などといった肉体的なものでないことは、今更説明する必要もないだろう。
だが―――。


「なぁ」
「ん?」
「恋をしたら………」
「したら?」


「どれだけその人は、ビタミンAのサプリメントを購入するのだろうかな」


………こんな事を真顔で言い放つ奴がいるから困る。しかもそいつに惚れられちまってるっぽいから困る。
典型的不思議っ娘、だと思っていたが………。



主人公:佐喜真桐夫(さきまきりお)
ヒロイン:烏兎牛馬(うとうしめ)(校内では偽名使用:烏兎月菜(つきな))