BORDERLINE


『枷』


手折るは背中の羽根
飛べる枷を外し
暗潭たる自由を得るために


地に降り立ち手を掛け
羽根を手折るとき
折られた羽根は足枷に変わり
両足を地に繰りつけた


足枷を外すために
脚を手折るとき
折られた脚が手枷になって
足枷は首枷へと


結局何処にも行けなかった
自由の場所など無かったのだ
体を代償に逃げた末
新たな枷に身を委ねたのだ