BORDERLINE


『Description』


無慈悲に現れた
地を走る直線
それだけで
どうしても足がすくむ


先程まではただの地面
なのに
線を越えられない
線の先へと進めない


困り果てた私は
身を神に委ね
均衡を保とうとする
均衡を乱すとも知らずに


遠のいていく
遠ざかっていく
少しずつの後退り
右に左に………後ろに


四方を囲まれた私は
その場に蹲り
拙い指先を這わせて
許しを乞うしか出来ず


身を震わせ
子犬のように
声を震わせ
テープのように