Little prayer


『神様になれた夜』


夜空、
浮かんでは消える夢想、
掌に乗せた金米糖は、
息一吹きで空へと昇る。


絵画に描かれた景色、
懐かしき記憶の泡沫、
映写機は回る。
カタカタ音を立てて。


黒猫は空から
僕等を覗き込んで鳴く。
寂しそうでもあり、
笑っているようでもあり、


砕けた金米糖
地面でキラキラ光るとき、
何と無く、
両手を広げてみた。


小さな世界で、
大きいわたし。
夢と現実の狭間で、
神様になれた気がした。