2008-03-15 traces 音ゲー詩 『蒼い砂が満たす地にて』 爪先で砂をなぞる感触だけを 今の僕は感じている 友の名を綴った砂場は 風と共に掻き消えた 何気なく腕を伸ばして 指の腹で風景を掻き回してみる 無色の空気に引っ掛かって 身動きがとれなくなるだけ 背中で舞い上がる砂は 曲がる日に陽に照らされ キラキラと輝くのだけれど 美しいのかを僕は知らない 指先が爆ぜて 舞い上がった蒼い砂 あぁ所詮は僕も この地の住人に過ぎない