春風待ち


タンポポ


綿毛を幾束
飛ばしただろう
側を過ぎる草に
その体を乗せるように


セピア色の夕焼け
微笑んでいいよね?
君には見せられないけど
まだ眠ったままだから


知らない顔ばかり
見上げた路傍で
笑うのに飽きたら
心のフィルムを回そうか


名前の知らない土地で
過ぎていく風景を
降りれた友を羨んだ
空での旅の日々を