Yes〜free flower〜


『時計盤から飛び降りて』


時計盤の上で
針から降りて
地面に描かれた文字を
足でなぞってみた


遠雷
フィルターが掛かったように
角が取れて
響くのが残響ばかり


あちらこちらの空に
浮かぶブラックホール
消えゆくブラックホール
金属が軋む音


紡いだ言葉が風となり
盤上の時を進めていく
目尻から流れる涙の珠が
幾粒の真珠に変わって溢れた


傷ついた翼
癒しの休息
傷舐め
多分


わたしのからだは
とまったままだ