Dreams in the night


『双眼望遠鏡』


風になびく草原に
一人膝抱えながら
星の数を数えていたあの日


「ここにいたんだ」
聞き覚えのある声
見覚えのある影


知らず僕は
星を全て
同じものとして見ていた


届かないものは
関係がないものとして
切り離していたんだ


近くのものすら
見えなくなっていた僕に
君がくれたのは双眼望遠鏡


「片方ずつね」
君は左で
僕が右


星の一つ一つが
違うんだって
分かったけれど


今僕らは
同じ景色を見ている
違うものじゃない


今僕らは
同じ場所にいる
他に同じ場所なんてない


知らず繋いだ
互いの手