『電子現実とノイズの衝突』


裂いた耳に無反響
風のニンフが嘆けども
ゴブリン達の掠れ嘲り
遮り溶けた


ウーハー積んだ車内音
心臓と化すスイッチオン
三倍速で募る怒りを
突いて飛ばす


蹲って、蹲って
聞きたいものを掌に
耳塞ぎ鬱ぎ小一時間
曇り空はまだ曇りのまま


目を瞑って、目を瞑って
聞こえる音を受け流して
青とピンクの極彩色を
心の中に浮かべては


今日も自分を
自分のノイズに染めていく