水音を背に 絨毯を眺め 一掬い 飛蝗が遠くへ逃げていく。 追いかけもしないで 風の気配 轟音の側を 電車が遠くへ駆けていく。 光に手を伸ばす。 影に背中をつける。 眩しいのは分かるのに 暗いのは分からない。 影が入れ替わるまで 立ち尽くした草野原 円に…
誰もいないホーム 時を知る術もなく 曇り空は 槍の落とし場所を定めつつ 流されて 遠く来たこの地でも さして何処と変わる筈もなく 楽しみを得るには 雲に昇る必要がありそうだ 些事に囚われ 盲目となった僕の目に 何の感傷も湧く筈もない 閉じた耳世界から …
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