2008-09-04 秋風、蝉の声 詩 誰もいないホーム 時を知る術もなく 曇り空は 槍の落とし場所を定めつつ 流されて 遠く来たこの地でも さして何処と変わる筈もなく 楽しみを得るには 雲に昇る必要がありそうだ 些事に囚われ 盲目となった僕の目に 何の感傷も湧く筈もない 閉じた耳世界から 空気を解放すれば 静寂 心休まる静寂 休まるつもりでいただけか 名残惜しい蝉の声 朝焼けた 格子降りた町 音がない これを望んだんじゃない 名残惜しい蝉の声