小説案その四


『晴れのち、雨降り』


中学の頃、迷子の巫女服の子供を保護者まで届けた僕は、高校二年のある日、突然この世界に現れた化け物に襲われそうになった。
そしたら、どこかから聞こえてきた少女の声と共に、化け物は霧散し、僕は突然地面に開いた穴に落ち………気付いたら、僕の体は女の子に、しかも狐っ娘と化していた。
二年前の少女、彼女達は実は、僕らの世界で言う'仙狐'と呼ばれる存在だった。自らの安全のために、彼女ら狐巫女は、他種族の巫女と同様に、遥か昔から様々な'害なすもの'を祓ってきたという。
狐巫女の少女、いづなによってこの世界に匿われた僕は、人間界の全て(僕自身の性別も種族も)元通りにするために、'害なすもの'の一つで、人間界を襲った'虚無'祓いに参加する事になった………。


狐が、猫が、兎が、犬が、その他諸々の巫女達が、現世の汚れを祓う和風現代ファンタジー