コクーン


血が滲むほどに
歪んだ刃握り締め
切り裂かれたギザギザを
一つ一つ捲って剥がしていく
ここから僕は生まれ変わる
人の殻を捨てながら


肉の欠片だけ
口の中に放り込んで
ただひたすら噛み締める
味を求めても意味はない
ここから僕は生まれ変わる
新たなる次元へと逝くため


最果てから眺めた
背中に映る風景は
何故か直ぐに脆くて
触れたら壊れてしまいそうで