Interceptor


『砂と色彩』


左手に砂をかき集めて
太陽光に焼き付けて
形成した硝子を
感情のままに放り投げ
砕く


触れてはいけない煌めきを
血にまみれた利き腕で彩る
黒ずんだ世界で
唯一明らかな白と赤


破けた服
茶色の布切れに変え
一時の影を作るように
青空へと投げる
鳥の如く先に先に


黄色と青が混じらない世界で
緑を見るには何をするのか
光を重ねて描けばいい
ガラスの屑が乱反射して
緑の靄を作るのだから